名もなき仕事の分析と仕組み化

こんにちは😀
看護師の職場環境改善サポート南出かおりです!
さて、今日は名もなき仕事についてのお話。
「名もなき家事」という言葉は、よく耳にしますよね?
シャンプーの詰め替え、日用品や食材の在庫管理、洗濯機フィルターの埃とり…
あげればキリがないですが、これ仕事でもよくありませんか?
衛生材料の補充、使用物品の在庫管理、機器類のメンテナンス…
気の利く人が毎度気付いて、細々と処理する。
とあるクリニック様でもありました。
正社員の方が名もなき仕事を全てを把握して、細々と雑務を遂行していく。
そんな雑務の仕組みについての取り組み事例です。
STEP1 名もなき仕事の棚卸し
まずは正社員の方と、今現在担っている名もなき仕事を紙にひたすら書いていきます。
出るわ出るわ(笑)

物品補充も毎回気にしながらしてました。
機器類のメンテナンスも定期的にしないと不具合起こしてからじゃ遅いからね。
そうそう、同意書の原本もその都度コピーしたりね。
気付いた時に細々とやってました。
全て棚卸しして見えてきたのは、細々とした名もなき仕事に頭のキャパを占領されている事実。
頭の中は常に「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」」
今回のクリニック様は正社員がお一人だったので、毎回正社員の方が気付いて、その都度パートスタッフに業務を振っていく。
これでは、毎回いろんなところにアンテナを張り続け頭は疲弊。
そして、その都度業務を振る手間。
「気付いた時にやる」というスタイルはこんなにも弊害があります。
こんなスタイルで雑務をこなしている現場も多いのでは?
そして、ほとんどの雑務は正社員でなくてもできることです。
個人的には、パートも正社員も仕事における責任は変わりない。と思ってます。
もちろん担う責任や役割の大きさは違いますが、
「パートなので知りません、できません。ではなく、誰でもできる仕組みを作ること。」
ここが大事だと思います。
そして、名もなき仕事の詳細をスタッフみんなで深掘っていくと、やり方が微妙に違っていたなんてことも!
「私はこの方法で機械のメンテナンスしてたよ!え、みんな違うの?」
「掃除って壁までは拭いてなかったよ!」
「えー残り3枚くらいになったら補充したらいいと思ってたー」
認識にもばらつきが。
今回話し合ってみることで共通認識することができました。
- 機器の点検は週◯回、手順書に沿って実施
- 同意書の補充は残り◯枚でする
- 使用ごとに機器だけでなく壁や床を環境クロスで拭く
こんな風にみんなで話し合い、ルールを標準化していきました。
STEP2 業務の分類
ルールを標準化できたところで、紙に書き出した業務を全て分類していきます。
- どのくらいの頻度でする業務か(毎日?週1?月1?年1?)
- 正社員しかできない業務か?
- 誰が担当するのがスムーズか?
全て書き出してみると、いつする業務なのか正社員の方もはっきりと決めていませんでした。
決めていないことで、
✔︎最後にいつしたかわからない
✔︎複数人が同じことをしていた
✔︎誰かがしてると思ったら誰もやっていなかった
と、業務にムラが出ます。
予め雑務や点検清掃もいつ誰がするのかを決めておくことで、業務の抜けや漏れを防げます。
また、細分化していくことで、通常業務の合間にできるよう落とし込むことも重要です。
「時間に余裕があるとき手が空いてる人がやろう。」
という業務でうまくいくことは絶対ありません。
大事なことは持続可能なルールを決め、ルーティン化してしまうことです。
こうすることで、決められたことを決められた日に淡々と無意識で雑務をこなせるようになります。
一番めんどくさいのは迷う、悩むこと。
最後にいつ補充したっけ?最後にいつ点検したっけ?そろそろやる時期かな?
こんな些細な迷いや悩みが本業に集中する時間を奪っていきます。
めんどくさい、やる意味がない。と一人でもそんな認識があれば絶対にルールは守れないので、きちんとスタッフで話し合い、全員が意味をもって業務を遂行できるようにすることも大事です。
STEP3 業務のリスト化
業務が分類できたら、あとはリスト化するのみ。
Excelなどでチェックリストを作成していきますが、言葉選びも大事ですね。
視認性がよく、短文でも伝わるワード。
情報量を盛り込みすぎないこと。手順の詳細が必要な場合は別紙参照にするなど。
とにかく、新人スタッフが見てもわかりやすいようにすることが大事です。
そういった意味合いでは第三者を入れることをおすすめします。
長年勤めているスタッフは業務に慣れすぎていてオリジナルルールになっていることに気づかないパターンが多いです。
まとめ
名もなき業務を仕組み化するメリット
- 迷いや悩みを極力減らし、無意識で雑務がこなせる。
- 無意識で遂行できる仕組みを作りは、本来集中すべき業務に最大限時間を費やせる。
- 一人のスタッフに業務が集中しない。
- 点検、清掃はまとめてするのではなく、日々の業務の中に負担のない程度で組み込むことでトラブル防止に繋がり、大掃除からも卒業できる。
今回は業務整理についてのお話でしたが、業務を整理するにはモノの整理整頓も必須です。
持続可能な仕組み作りは動線の良いモノの配置、誰が見てもひと目でわかる収納など整理収納の土台があって成り立ちます。
業務オペレーションがうまくいってない、職場のモノも業務も散らかって非効率。
などなどお困り事ありましたら、是非ご相談くださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました!