介護現場での小さなお悩みから始まった研修
こんにちは!看護師の職場環境改善サポート南出 かおりです😀
先日、グループホーム老蘇様にて「5S研修」を行いました。
研修を企画いただいたきっかけは、「歯ブラシの管理方法に困っている」という現場の声。
感染管理の観点からも、毎日のケアをスムーズに進める動線の観点からも重要なテーマです。
そこで今回は、5Sの基本を学んだあと、実際の課題である歯ブラシ収納をテーマにグループワークを実施しました。
5S研修〜グループワーク〜実践と素晴らしい行動力で改善を実行された事例でしたので是非最後までお読み頂けますと嬉しいです!
5Sの基本を学ぶ〜職場環境改善の土台づくり
「整理整頓の必要性はわかってるけどついつい後回し」「忙しくてそんなことしてる間がない」
この意見は必ず出てくるお悩みです。
こちらのご施設様でもこんなお悩みがありました。
優先順位が中々上がらない職場の整え作業。緊急ではないからすぐ着手できませんが、後回しにし続けてると、業務効率低下、ヒューマンエラーの増加、人材定着不足と、経営を左右する大きな要因に繋がります。
こんな重大な問題に繋がらないよう日々、コツコツと小さな改善を積み重ねていける職場環境改善の取り組み方をお伝えしました。
大事なことは持続可能であること。日々の業務内に組み込めるレベルであること。
改善活動は継続しないと意味がありません。
大掛かりな整理整頓や大掃除は誰だって嫌ですもんね。

歯ブラシ収納をテーマに白熱グループワーク
一通り研修を終えた後で皆さんとグループワークを実施。
テーマは事前にこちらのご施設様で課題となっていた歯ブラシの管理方法です。
管理者様から事前にお悩みをお聞きし、たくさんの問題が出ました。
✔︎別の利用者さんのコップに歯ブラシを戻しそうになった。
✔︎非常勤の夜勤者が分かりにくく探すことがある。
✔︎高い位置にあるから取るときにひっくり返しそうになる。

介護施設では特に感染対策は重要です。たくさんの高齢者の方が暮らす場。免疫力が低下されている方も多く、集団感染を徹底的に防ぐ必要があります。
中でも口腔ケア用品は唾液を介しての接触感染リスクが高い物品です。また、水回りは湿潤環境になりやすく、細菌繁殖がしやすい場所です。
一番優先すべきは感染対策です。そして次に、安全で効率的な業務動線を考えた配置。これらを踏まえた改善策をご提案。
それを元に皆さんで話し合っていただきました。私の改善案だけでは不完全です。実際に現場で働く皆さんの意見を反映し、より良い案にブラッシュアップしていきます。
本当にたくさんの意見が飛び交いました!
実際に現場を見ながら、あーでもない、こーでもない🤔


研修後のアンケートでは
「みんなで話し合う機会が持ててよかった。」「不便と感じてたことが自分だけでないと気づけて良かった。」「みんなで共有し改善策を話し合うことの大切さを実感した。」
と、たくさん嬉しいご感想をいただきました。
そして後日、管理者様から嬉しい報告が!

職員たちと話し合い、アドバイスいただいたように歯ブラシ管理方法を改善しました!以前よりも衛生的に使用でき、保管場所もスッキリとしました。おかげさまで問題が解決できました。ありがとうございました!


今回の研修が、皆さん全員で職場環境を考えるきっかけとなり、さらには改善にまで繋がり、本当に嬉しい限りです!
まとめ
職場環境改善というと、大掛かりなことに聞こえますが、やる事は至ってシンプル。
「小さな不便を職員みんなでコツコツ改善していく」
これだけです。実際は忙しくて不便に気付いてなかったり、不便と感じていても改善にまで繋がらないことがほとんどです。
改善活動は職員が中心となってすることが重要です。もちろん私も毎回いろんなご相談を受けるたびに、そこで働いた気持ちになって考えていますが、最終的にはそこで働く人自身が変えていかないといけない。
しかし、全てを職員だけでするのは負担が大きすぎます。そんな時こそ、皆さんの職場のサポート役として呼んでいただけましたら課題解決に向けて全力でお手伝いしまうので、是非頼ってくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました!
