訪問看護ステーションの立ち上げ支援|「働く場所」を一緒につくる
「訪問看護ステーションを立ち上げることになったけど、事務所をどう整えたらいいかわからない」
そんなご相談から始まった、訪問看護ステーションの立ち上げ支援。
数ヶ月間、事務所の環境づくりから家具・物品の選定、収納、動線、書類の管理方法まで、開設後の運営を見据えて一緒に整えていきました。
今回は、その取り組みについてご紹介します。
ご依頼のきっかけは「実家を事務所にする」という特殊なケース
今回の案件は、一般的なテナントやオフィスを借りて開設するケースとは少し違っていました。
オーナー様のご実家を改修し、訪問看護ステーションの事務所として使用するというもの。
最初から「オフィスとして作られた空間」ではありません。
リビングにはこれまでの生活の名残があり、家具や私物も残っている状態。
「家」から「仕事をする場所」へ。
どう変えていくかが、最初の大きな課題でした。
「生活感をなくす」ために、まず空間そのものを見直す
事務所として使うのであれば、ただ物を片付けるだけでは十分ではありません。
特に気になったのが、リビングに残る生活感。
オーナー様にとっては温かみのある慣れ親しんだ生活感でも、
新入職者にとっては他人の生活感。
ここは徹底的に排除しましょうとご提案。
家具や私物の整理だけにとどまらず壁紙の貼り替えもご提案しました。
壁紙を変えることで空間全体の印象が大きく変わり、生活感を抑えながら、スタッフが気持ちよく働ける事務所へ近づけることができます。


もちろん、すべてを新しくすればいいわけではありません。
「残すもの」と「手放すもの」を一緒に考えながら、今後の事務所運営に必要なものだけを残していきました。
また、ご実家ということもあり、事務所にする部分だけではなく、残された私物の整理についてもアドバイス。
単に「捨てましょう」ではなく、
- 何を残すのか
- どこに置くのか
- 事務所で使うものなのか
- 今後も使う可能性があるのか
一つひとつ整理しながら、空間をつくっていきました。


一番こだわったのは「家具の配置」と「動線」
今回、私が特に時間をかけたのが、
オフィス家具の選定と配置です。
家具は「見た目がいい」「安い」だけでは選びません。
訪問看護ステーションでは、スタッフが外へ訪問に出て、戻ってきて、記録をして、必要な物品を準備して、また出ていく。
毎日の中で、さまざまな動作が繰り返されます。
だからこそ、
「誰が、どこで、何をして、次にどこへ行くのか」
という動きを考えながら、家具や物品の配置を決めていきました。
例えば、
「ここに置いたら取りやすい」
だけではなく、
「毎日何回触るものなのか」
「誰が使うのか」
「使った後はどこへ戻すのか」
「人と人がすれ違う場所にならないか」
といったことまで考えます。
一見すると数十センチの違いでも、毎日何度も繰り返す動作なら、その積み重ねは大きくなります。
だからこそ、配置にはかなりこだわりました。
家具を「置く」のではなく、「働き方」を考えて配置する
事務所づくりで意外と見落とされやすいのが、
**家具を置いた後の「人の動き」**です。
机を置いて、棚を置いて、収納を置いて……
それだけでは、使いやすい事務所にはなりません。
例えば、
「記録を書く場所」
↓
「必要な書類を取る」
↓
「物品を準備する」
↓
「訪問バッグを持って出る」
という一連の動作があるなら、それをできるだけスムーズにつなげる。
よくあるのが、
✔︎デスク後ろのスペースが狭く、通る度に椅子を引かないといけない
✔︎扉と家具が干渉して使いにくい
✔︎印刷物を取りにコピー機へ行くのにデスクをぐるっと回らないといけない
などなど。。
些細なことですが毎日の小さな「面倒」が積み重なり、ストレスへ変わります。
「どこに置けば片付くか」だけではなく、「どう動けばラクなのか」
を大切にしています。
今回の事務所づくりでも、そこを特に意識しました。
オフィス家具・物品も「今」だけではなく「これから」を考えて選ぶ
立ち上げ時は、必要なものがまだはっきりしていないこともあります。
「とりあえず買っておこう」
となりやすい時期でもあります。
でも、最初に買った家具や収納は、その後何年も使う可能性があります。
だからこそ、
- どれくらい収納量が必要なのか
- 今後スタッフが増えたらどうなるのか
- どこに何を収納するのか
- 書類や物品が増えたときに対応できるか
- 訪問に出るスタッフが使いやすいか
などを考えながら選定しました。
「今入るからOK」ではなく、
「運営が始まってからも使いやすいか」
を基準にしています。
書類や物品の管理も「人に依存しない仕組み」を意識
立ち上げ時は、どうしても
「〇〇さんに聞けばわかる」
という状態になりがちです。
でも、それではスタッフが増えたときや、担当者が休んだときに困ります。
だからこそ、
「誰が見てもわかる」
状態をつくっておくことが大切。
物の定位置だけでなく、書類の管理方法や置き場所などについても、今後の運営を考えながら整理していきました。
「片付いている」だけではなく、
「迷わず使える」
ことを目指しました。
一緒に「ゼロから」作り上げる
今回は数ヶ月に渡り、立ち上げの段階から実際の事務所づくりに関わりました。
最初は、住宅として使われていた空間。
そこから、
不要なものを整理し、
↓
内装を整え、
↓
必要な家具を選び、
↓
配置を考え、
↓
物品の定位置を決め、
↓
スタッフが動きやすい環境をつくる。
一つひとつ積み重ねていきました。
もちろん、すべてが予定通りに進んだわけではありません。
「これはどうする?」
「こっちの方がいいんじゃない?」
「実際に使うとどうなる?」
と、その都度考えながら調整していきました。
だからこそ、最後に事務所が形になったときは、
「ここまで来たか…!」
という気持ちになりました。
「片付け」ではなく、「働きやすさ」をつくる
今回の経験を通して、改めて感じたことがあります。
つくりたいのは、単純に「キレイに整った空間」ではありません。
医療・介護の現場では、物が多く、書類も多く、人の出入りも多い。
そして何より、毎日忙しい。
そんな環境だからこそ、
「探す」
「迷う」
「戻す」
「取りに行く」
といった小さなムダを減らすことが、働く人の負担を減らすことにつながります。
そのために、
人の動き・物の動き・情報の流れ
を見ながら、仕組みをつくる。
「何をどこに置くか」
だけではなく、
「ここでどんなふうに働くのか」
を考えながら環境をつくっていきました。
事務所は、スタッフさんが毎日過ごす場所。
だからこそ、そこで働く人が少しでも迷わず、動きやすく、気持ちよく仕事ができる環境にしたい。
そして、その環境が結果として、利用者様へのより良いケアにもつながっていけばいい。
それが医療・介護現場の職場環境改善です。
訪問看護ステーションや医療・介護事業所の立ち上げでは、
「何から手をつけたらいいかわからない」
「事務所のレイアウトが決まらない」
「物品や書類の管理方法を整えたい」
「スタッフが働きやすい環境をつくりたい」
そんなお悩みも少なくありません。
MEGURUでは、整理収納だけにとどまらず、
「人が働く現場」を見ながら、仕組みづくりまで一緒に考えます。
キレイにすることがゴールではなく、
ムリ・ムダ・ムラを減らし、働く人が本来の仕事に集中できる環境をつくる。
それが、私が大切にしていることです。
最後までお読みいただきありがとうございました!

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